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Oasis79.7 ウチいち!~ラナンキュラス・ラックス~
ラナンキュラス ラックス(Ranunculus Rax series)
ラナンキュラスの育種で有名な、宮崎県 綾園芸様で作出された人気品種です。
ラックスというシリーズ名は、花弁に光沢があることから(ラナンキュラス+ワックス)という由来でつけられたそうです。
今回は、弊店でも最近お問合わせをいただくことが多くなったラナンキュラス・ラックスについて紹介していきます。
特徴
通常のラナンキュラスは、日本の夏の高温多湿や冬の寒風が苦手で、植えっぱなしにしておくと夏には球根が地中で腐ってしまう前に球根を掘り上げる作業が必要、など管理が難しい植物と認識されている方が多いと思います。しかし、このラナンキュラス・ラックスは地域(関東以南)によっては地植えして、そのまま翌年も花を咲かせることができます。
ラックスは夏場も植えっぱなしで大丈夫なのですが、耐寒温度がマイナス5℃程度と雪の多い地域・寒冷地は難しいので、長野では鉢植えで管理し、霜に当てないように冬の間は軒先に移動するなど対策をしてあげてください。
花は一重から半八重で、風にそよぐ軽やかな印象、花弁はシルクのような艶があり、光が当たると輝いているように見えます。つぼみの時は色が濃く見えますが、開花すると色が変わりパステルカラーの花が次々に咲いて目を楽しませてくれます。花の日持ちも良く、つぼみのうちにカットしても、すべての花がきれいに咲くため、切り花としても楽しめます。
選び方
実際の開花時期よりも早く、2~3月頃から鉢ものの流通が始まります。葉の色がきれいで、つぼみがたくさんついたぐらつきのない苗を選びましょう。また、つぼみの時と開花した時の花の色が変わるものが多いです。色合わせを意識して選びたい場合は、最初の一輪が開き始めている苗を選ぶとよいでしょう。
ラックスの育て方
購入後は、開花中は日当たりの良い戸外で管理してください。鉢土の表面が乾いたら、株元にたっぷりと与えます。水切れに弱いため、乾かし過ぎないよう注意してください。また、非常に花びらが薄いので水がかかるとシミのようになってしまいます。開花中は花びらに水がかからないように注意して水やりを行ってください。
4月下旬~5月頃に花が終わります。地上部が枯れるまでは、球根を太らせるために水やりを続けましょう。6月頃、地上部が枯れたら水やりをやめ、雨と日光の当たらない風通しの良い軒下等に置いて管理してください。
10~11月頃に芽が出てきたら、水やりを再開してください。この時、緩効性化成肥料をあげてください。ラナンキュラスの球根は、寒さにあたることによって花芽が形成されます。冬の間は霜に当てないように注意して管理してあげると、翌年の3~4月頃、再び開花します。
鉢植えでは、2~3年に1回、9月中旬~10月中旬頃にひと回り大きな鉢に植え替えましょう。ラナンキュラスは連作障害に敏感なキンポウゲ科の植物なので、植替えの時は同じ土を使わず、新しい用土を使用しましょう。この時、株分けも可能です。
うどんこ病やアブラムシ(発生時期:3~10月(4~6月、9~10月に多く発生))が発生しやすいので殺虫殺菌剤で予防をしてあげましょう。
ぜひ自分で育ててみてはいかがでしょうか。
2023年3月7日 佐藤園芸